プログラムでデータを扱うときに複数のデータをまとめて扱いたいことがあります。そのような状況で使用するのが「リスト」です。

リストを定義する

Pythonでリストを定義するには角括弧「[]」で囲み、要素はカンマで区切って、


[要素0, 要素1, 要素2, 要素3, …]

の形式で記述します。
では、実際にやってみましょう。
GoogleColaboratoryを開いて新しいノートブックを開き

fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(fruits)

と入力し実行してみましょう。すると結果は

[‘apple’, ‘banana’, ‘cherry’]

と表示されます。これは一行目で変数fruitsに3つの要素が入ったリストを代入し、二行目で変数の中身を表示しています。このようにリストを使うことで複数のデータをまとめて扱うことができます。

リストを使ってみる

リストを使っていろいろとやってみましょう。
まずは複数の数字のデータを入れたリストを作ってみましょう。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
print(numbers)

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

[1, 2, 3, 4, 5]

と表示されます。このコードも先ほどのようにリストを作りその中身を表示しています。違う点はリストの要素が文字列ではなく数字になっています。データの種類を型(type)とも呼び、Pythonのリストはいろいろな型のデータを入れることができます。

また、型を混ぜてリストを作ることもできます。実際にやってみましょう。

mixed_list = [1, "hello", True, 3.14]
print(mixed_list)

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

[1, ‘hello’, True, 3.14]

と表示されます。このリストには整数型、文字列型、ブール型、浮動小数点型といろんな型のデータが入っています。

次にリストの要素を指定して表示してみましょう。リストにはインデックス(見出し番号)が0から始まり振られています。インデックスを利用することで指定した要素だけを使うことができます。実際にやってみましょう。

fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(f"最初のフルーツ: {fruits[0]}")

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

最初のフルーツ: apple

と表示されます。これは一行目でリストを定義し、二行目でリストのゼロ番目の要素を取り出して、「最初のフルーツ: apple」という文字列を表示しました。なお、二行目のprint文ではフォーマット済み文字列リテラル(f文字列、f-string)というものを用いており、文字列の中に変数などを使いたいときに使用します。書き方はこのように、

print(f”文字列{変数など}”)

文字列を囲むダブルクォーテーション(またはクォーテーション)の前にfまたはFを書いて文字列の中で変数などを入れたい場所に波括弧{}を書きその中に変数などを書きます。

インデックスにはマイナスの数字を指定することもでき、例えば、「-1」を指定するとリストの最後の要素を指定できます。実際にやってみましょう。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
print(f"最後の数字: {numbers[-1]}")
print(f"最初の数字: {numbers[-5]}")

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

最後の数字: 5
最初の数字: 1

と表示されます。これは一行目で変数numbersでリストを定義し、二行目で変数numbersの最後から一番目の要素を指定してそれを利用した文字列を表示しています。三行目も二行目と同じような処理をしていてこちらは最後から五番目の要素を指定しています。なお、リストのインデックスに含まれない数値を指定するとエラーになるので注意してください。

次はリストの要素数を調べてみましょう。リストの要素数を調べることが出来ればインデックスを指定するときにエラーを起こさないように処理するときなどに役立ちます。リストの要素数を調べるにはlen関数というものを使用します。実際にやってみましょう。

fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(f"フルーツの数: {len(fruits)}")

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

フルーツの数: 3

と表示されます。これは一行目でfruitsの変数にリストを定義し、二行目でlen関数を利用してリストの要素数を調べてその処理で得られた結果を文字列に使用して表示しています。

次はリストに要素を追加してみましょう。Pythonにはリストに要素を追加する方法がいくつかあります。今回はそのうちの一つのappendメソッドというものを使ってみましょう。appendメソッドはリストの末尾に要素を追加する処理を行ってくれます。実際にやってみましょう。

fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
fruits.append("orange")
print(fruits)

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

[‘apple’, ‘banana’, ‘cherry’, ‘orange’]

と表示されます。これは一行目でリストを定義し、二行目で定義したリストの末尾に”orange”を追加する処理をおこなっています。そして三行目で”orange”が追加されたリストを表示しています。

次はリストの要素を置き換えてみましょう。インデックスを指定して、データを別のものに置き換えることができます。実際にやってみましょう。

fruits = ["apple", "banana", "cherry", "orange"]
print(fruits)
fruits[2] = "lemon"
print(fruits)

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

[‘apple’, ‘banana’, ‘cherry’, ‘orange’]
[‘apple’, ‘banana’, ‘lemon’, ‘orange’]

と表示されます。これは一行目でリストを定義し、二行目でリストを表示。三行目でリストのインデックスが2の要素を”lemon”に置き換え、四行目で置き換えた後のリストを表示しています。出力結果から分かるように最初から三番目の要素が”cherry”から”lemon”に置き換わっています。

次はリストの要素を削除してみましょう。リストの要素を削除するにはdel文というものを使います。実際にやってみましょう。

fruits = ["apple", "banana", "cherry", "orange"]
print(fruits)
del fruits[1]
print(fruits)

とセルに入力して実行してみましょう。すると結果は

[‘apple’, ‘banana’, ‘cherry’, ‘orange’]
[‘apple’, ‘cherry’, ‘orange’]

と表示されます。これは一行目でリストを定義し、二行目でリストを表示。三行目でリストのインデックス1の要素を削除し、四行目で削除した後のリストを表示しています。出力結果から分かるようにリストにあった”banana”が削除されています。なお、今回はインデックス1の要素を削除しましたが、その処理が終わった後のリストのインデックスは削除した分ずれてインデックスが変わります。この例では、インデックスが0,1,2,3と振られていたのが、0,1,2に変わっています。”apple”の番号は変わっていませんが、他の二つは番号が変わりましたね。

open-in-colab

今回はこれで終了です。今回のサンプルを用意したので、もし必要な場合は上の「Open in Colab」と書いてあるボタンをクリックしてください。なおそのままだと編集不可なので編集をしたい場合は「ドライブにコピー」をクリックしてコピーしてください。
なおGoogleColaboratoryについてわからなかったらGoogleColaboratoryを使ってみよう_導入編をご覧ください。

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